2004年10月05日
風笛
カミロ・ホセ・セラ Camilo José Celaさんは1989年度のノーベル文学賞を受賞したカスティーリャ文学界の重鎮ですが、この方ラ・コルーニャ県とポンテベドラ県の境にあるPadrón市のIría Flaviaという町の出身の、バリバリのガリシア人だったりします。
で、1983年にリリースされた小説「二人の死者のためのマズルカ Mazurca para dos muertos」は、セラさんの故郷が舞台なのですが、中京大学でスペイン近現代文学を研究されている有本紀明さんによる日本語訳の冒頭には「ガイタ」とルビのふられた「風笛」という言葉が登場します。
大辞林で「バグパイプ」をひくと「ヨーロッパの民族楽器。皮袋に数本の音管をつけ、皮袋にためた空気を押し出しながら奏するリード式の吹奏楽器。スコットランドのものが有名。風笛。袋笛。バッグパイプ」と出ています。なるほど、訳語としてはアリなのですね。
しかし「風笛」という言葉は、木製やら土製やらの、縦笛だとかオカリナだとかいった類の簡素な構造の笛をつい想像してしまいます。
ロマンチックなフレーズなのはいいのですが、ガイタという楽器を知らないひとや、風笛がバグパイプの訳語のひとつであると知らないひとはかなりいる筈で、ガイタの訳語として使う場合には注釈が必要でしょうね。
Category: ガリシアのお勉強
Posted 2004年10月05日 15:09
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