2004年10月08日
ホタテと、ヒオウギと、マドレーヌと、シェル石油
サンティアゴ巡礼路を行くピルグリムの象徴と言えばもちろんホタテなわけですが、ひとくちにホタテと言っても様々な種類があるわけで。
微小貝の貝類図鑑によると、ホタテガイ(帆立貝)とは、二枚貝綱 翼形亜綱 ウグイスガイ目 イタヤガイ超科 イタヤガイ科に属すPatinopecten yessoensisという学名のものだそうで、これは松島湾を原産として東北以北からオホーツク海に分布するものということで、名著「リアスの海辺から」の著者である畠山重篤さんが養殖されているのがこれなわけですね。
ではサンティアゴの「ホタテ」と言われているものはなにかと言うと、その名もズバリ、学名Pecten jacobaeus、英語ではSt. James' Scallop(聖ヤコブのホタテ)というものがあって、これなのかなと。ただし、分布が「地中海、カナリー諸島」となっているので、勝手にそういう名前を付けられただけなのかもしれませんが。
貝類図鑑のイタヤガイ科には現時点で101種類が登録されていて、カタチや色合いも様々です。
その中でもヒオウギ(緋扇)という種類は、その殻が様々な色に彩られたとても美しいものです。
これはホタテガイとは異なり、本州中部以南や西太平洋という暖かい地域に分布するもので、その美しい殻が工芸品や装飾品に加工され販売されているのですが、えひめ産業振興財団産業情報センターのEコマースサイトでは根付けやキーホルダー、ストラップが販売されています。
こうした色鮮やかなヒオウギの装飾を身に付けサンティアゴ巡礼路を行けば、かなり注目を集めそうですね。ガスサポとしてはできれば青と赤のヒオウギを身に付けたいところですが、赤いヒオウギはあるのですが、青はないだろうなあ。
さて、ところでホタテと言えば、マドレーヌというお菓子はこちらに拠ると「修道院でお菓子をつくる時に使われていた伝統の形で、巡礼のお守りである帆立貝を模した」と言われているらしい。同じページに拠ると「ポーランド王のために召使のマドレーヌ・ポエミが創作し、栄誉を称えられたのが名前の由来」なんだそうな。
さらに蛇足。シェル石油と言えばホタテを象ったロゴマークで知られているわけですが、Pectenと称されるそのロゴマークは、サンティアゴ巡礼とは関係なく、その母体となったユダヤ人のマーカス・サミュエル Marcus Samuel さんが1833年にロンドンで開業した骨董・装飾品を扱う店が、極東産のエキゾチックな貝殻で作った装飾品の輸入によって大きな利益をあげたことに由来するそうで、こちらに、そのロゴマークの歴史と、デザインの変遷をまとめたPDFがあります。
なおシェル石油の現在のロゴマークは、工業デザインの父と呼ばれるレイモンド・ローウィ Raymond Loewyさんによるものなんだそうで。
この方、タバコの「ピース」のデザイナーでもあるそうで、JTのたばこと塩の博物館で「20世紀デザインの旗手」と題された特別展が開催されてたそうです。
Category: ガリシアのお勉強
Posted 2004年10月08日 22:23
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rcdtokyo.com/mt/mt-rcdtokyo5428-tb.cgi/544